私の心の解き方
こんばんは!
ヴァイオリンの小池彩夏です。
今回は「心の解き方」というテーマでお話していこうと思います。
私が自身の心の解き方を身につけたのは最近です。
それまでは、本当に0か100思考の超極端な人間で
1つ出来るとやる気が99上がり、
1つ駄目になると途端に土砂崩れ、なんてこともあるくらい
私の心は常に不安定な孤独な場所にいました。
特にお客様には分からないミスでも、
「あんなに練習したのに、何故私はミスをするんだろう」、
「私が正確に演奏出来ないせいで周りや聴き手を不快にさせてしまった」
と、一見演奏面での反省会が、
自分を否定する反省会へと発展していき、結果自虐していく展開となっていきます。
ただ、私にとってそれは半分ルーティンのようなものでもあり、
戒めの為に失敗したらやらなくてはいけないものでもありました。
好きな事をやる以上、沢山勉強し学びステージを踏みたい。
しかし、自分の身体や心が付いていかない自分に情けなさも感じ、
酷い時は体調も崩しました。
いつも周りから
「あなたを見ていると生き急いでいる気がする。」
「もっと自由に自分らしく演奏したら?」
と言われ、
もう自分とは何か、という次元まで到達しました。
ついに自分がどんどん壊れていってしまう、自分を見失うのを感じたので、
私は思い切って
「一年間だけ、好きな事をさせてください!」
と両親に提案し、一年間だけ好きなこと、やりたいことを全てやってみようと考えました。
それは演奏でなくても、今までした事のないジャンルだったり、体験だったり、本当に手当たり次第させていただきました。
半分自分探しの旅のようなものですね。
中途半端に終わってしまった事もありましたが、それでもそれが自分だと受け入れてやりたいことをやり続けました。
周りからみたら、
「色々手を出して何しているんだろう。」
という状態だったと思います。
私もそれは大変実感しておりました。
ただ、それをやる事で自分のやりたい事をきちんと確立する意味を確かめておきたかったから、
期限付きの一年間は無我夢中であっという間に過ぎていきました。
実際その中で、沢山の体験や経験をし、様々な人と関わって沢山の場所を見て聞いて知って感じてきましたが、私が欲しい、そこですぐに自分を変えれる何かは得られませんでした。
むしろ、周りから更に
自分らしく!自由に!
といわれる事が多くなり、
一年間ただ寄り道してスタートに戻って、
私はなにをしてたのだろう、
などと悶々としている中、あるお仕事の際にご一緒させていただいた方から
本番前に、
「リハーサルでやった事はリハーサルだからね。
本番は思いっきり演奏していいよ!!
楽しもう!!」
と、お声がけいただきました。
その時は、
そんな思いっきりだなんて、難しい曲だしミスはしたくないし、、
と思いながら、本番を迎えました。
演奏が始まってから、
その方が本当に全てに身を任せ思い切って演奏していらっしゃるのを肌で感じ
また、なんと音楽がのびのび生き生きしていること、、、気持ちが良いくらい、それが表情や動きにも現れていて、
見ているこちらも同じお顔になるくらいでした。
それは自分に全てを託して、どんな自分をも信じているから出来る事。
私は正確性ばかり重視しすぎて、音楽に生力がないままずっと演奏してきました。
そこに音楽が活きるはずもなく、
演奏しても自分らしさが出ない事もやっと理解できました。
そこから思い切って全ての私を受け入れて、
演奏するように心がけています。
もちろんミスはあまり良いものではないですし、
ミスしないように練習するのは当たり前ですが、
もしミスをしても、
そのミスをした自分を愛でてあげれるくらいの心の寛大さを持ち合わせてみるだけで、
少しずつ自分にも演奏にも自分の色が滲んでいくような、
色彩感が出てきているような気がします。
お客様からも、最近見ていて魅力的な演奏になってきたよ!と嬉しいお言葉をいただく事が多くなり
益々自分と向き合ってからこそ演奏と向き合えるのだと思いました。
また、
どんな自分も、
なにかを失敗したり成功したりする自分も、全てきちんと意味があります。その自分を、時間がある時に記憶を咀嚼してあげる事で次の自分に繋げるヒントになります。
自分の心を解いていくことで、
より良い自分を見つけにいける、人生のちょっとした近道。
まだまだ距離はありますが、
その道中で出会う様々な自分に感謝と愛情を持ちながら、
今日も思いっきり演奏してきます!
2コメント
2018.10.15 03:58
2018.10.15 01:40